防犯用語辞典
割れ窓理論
われまどりろん
アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した理論で、「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという雰囲気が現れ、やがて他の窓も全て壊される」という事象から、軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで、凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする環境犯罪学上の理論。
小さなことから秩序を維持することで、犯罪の発生を防ぐことができることを表す。
逆に、軽微な犯罪や違反を容認していると、秩序が乱れ、治安が悪くなる。
「社会」などの大きな括りだけでなく、自宅に範囲を狭めて考えても、郵便ポストがいつもきれいな家と、郵便物が溜まりがちな家では、後者の方が飛躍的に空き巣被害発生率が高まる。
郵便ポストに郵便物がたまっている家は、「留守がち」「警戒心が薄い」と泥棒に判断され、郵便ポストがいつもきれいな家は、「きちんとしている」「隙が無い」と泥棒に判断される。
身の回りの秩序を細かいところから保つことで、犯罪被害に遭う確率を大幅に下げることができます。
割れ窓理論に関連する言葉
カゴダッシュ
万引きの手口の一つ。 買い物かごに欲しいものを堂々と詰め込み出入り口付近に行き、店員がレジを打っている隙を見て、買い物かごを持ったまま店外に走って逃走する。 店員に見つかる事前提で、走って逃げることを意図した若年層で多く … 続きを読む
粗暴犯
警察白書では、暴行・傷害・脅迫・恐喝・凶器準備集合の罪を犯した者をさす。 刑事犯における包括罪種の一種で、暴力によって他人に実害を与えた犯罪者。 殺人・強盗・放火・強姦の罪を犯した者は粗暴犯ではなく、凶悪犯に分類される。 … 続きを読む
車上荒らし
警察庁では「車上狙い」と呼んでいる。 駐車中の無人の自動車から、金品やカーナビ、車の部品を盗んでいく。 全国的に被害が非常に多い。 車上狙い犯は、車が多数停まっている駐車場や、車内に荷物を置きっぱなしにしがちな行楽地の駐 … 続きを読む
入り待ち
警察で使用している隠語で、窃盗の手口の一つ。 スーパーや百貨店などの商業施設に営業時間中に入り込み、トイレの点検口など、人に気づかれない場所に隠れ営業終了を待ち、施設内に人がいなくなるころを見計らって盗みを働き、翌営業時 … 続きを読む
マーキング
空き巣などが犯行の下見の際に、目星をつけた家に目印を付けておくこと。 表札やポスト、ガスや水道のメーターなどに、泥棒しかわからないマークや数字を書き込みます。 そのマークで「女性の一人暮らし」「日中は不在」などがわかるよ … 続きを読む