声掛け窃盗が全国で発生、警察が注意呼びかけ

屋外の事件簿
2021.06.25 金曜日
声掛け窃盗が全国で発生、警察が注意呼びかけ

親切を装いひったくり、高齢者は特に注意

全国各地で親切を装い高齢者などに声をかけ、よそ見をしている隙に財布や鞄をひったくるという事件が相次いで発生している。

栃木県宇都宮市では5月以降、市内の大型施設や病院の待合室などで1人でいる高齢者に対し「洋服の後ろが汚れている」と声をかけ、汚れを落とすのを手伝うフリをしてトイレの個室に一緒に入り、被害者の隙をみて鞄から財布を抜き取る事件が発生。
目撃者の話では容疑者は高齢の小柄な女とのことで、少なくとも今月22日までに4件の被害が届け出されている。

一方、愛知県名古屋市でも、高齢女性が自転車に乗っていたところ、背後から自転車で近づいてきた男に「荷物が落ちている」と声をかけられ、女性がよそ見をしている隙に前カゴに入れてあった鞄がひったくられるという事件が発生している。

ともに親切を装い声を掛け、油断をしている隙にひったくりを行うという犯行手口で、警察では同様の被害に遭わないように注意呼びかけを行っている。

|下野新聞SOON/メ~テレ(名古屋テレビ)より引用|

ひったくりに対する防犯対策

声掛け窃盗が全国で発生、警察が注意呼びかけ

親切を装い声を掛け、隙をみてひったくりを行うという手口は、周囲から見ていても「まさか犯罪が行われている」と、なかなか気付けないところがあります。

高齢者でなくても、咄嗟に声を掛けられるとそちらの方に気を取られて、手元や前方に注意が行かなくなってしまうのが人間の心理ですので、この手の犯罪に対する防犯対策としましては、まずは貴重品などが簡単に奪われないようにすることです。

  • 自転車のカゴにはひったくり防止のネットを設ける
  • 財布はファスナーなどで口が閉まる鞄に入れておく
  • 貴重品が入った荷物は手元から離さない
  • 見知らぬ人と1対1でトイレなどの個室には入らない
  • 路上を通行する際は荷物を壁際に持つようにする
  • 金融機関から出た後などは特に注意する
  • 夜間の暗闇では明るい道、人や車の往来がある道を通る

親切を装ったひったくりに限らず、路上を通行中にバイクや自転車で追い越しざまにバッグなどをひったくられる犯罪にも注意が必要です。
路上を通行する際は荷物を壁側に持つようにしたり、自転車であればひったくり防止ネットを備え付けるなどして十分な防犯対策を取りましょう。

特に金融機関から出た後などは注意が必要です。ひったくり犯の中には銀行に立ち寄る人の行動を外から監視し、後を付けて隙を見てひったくるといった犯行手口は多く発生しています。

近年では街頭などに設置される防犯カメラの数も多くなって来ておりますが、窃盗犯は防犯カメラのある場所、無い場所というのも下見をした上で犯行を行う傾向もあります。

防犯カメラは犯行の抑止効果があり、犯罪が発生した時には警察の捜査に役立つ映像資料にもなりますが、ひったくりから被害を受けないためにも、まずは自分自身の防犯意識を高めるところから始めましょう。