【東京都】薬剤師の元従業員が抗がん剤を盗み転売

万引・内部不正の事件簿
2021.08.03 火曜日
【東京都】薬剤師の元従業員が抗がん剤を盗み転売

自ら抗がん剤を発注し窃取繰り返す

東京都品川区内の薬局に勤めていた元従業員の薬剤師の男(40代)が、約170万円分の抗がん剤を盗んだとして警視庁に逮捕された。

容疑者の男はこの薬局を退職した後、自ら勝手に卸業者へ抗がん剤を発注すると、納品日に店を訪れ元同僚らの隙をみて調剤室に侵入し、抗がん剤を持ち去ったという。

取り調べに対し「2020年3月ごろから盗みを繰り返し、10回くらいやった」と供述。犯行の動機は「元職場に恨みもあり、投資用マンションのローン返済にあてるため転売目的で盗んだ」と話している。

被害に遭った薬局ではこれまでに約1,500万円相当の医薬品が紛失しており、容疑者との関連性を含め調べを進めている。

|朝日新聞デジタルより引用|

容疑者にとって有利な条件・環境が原因

【東京都】薬剤師の元従業員が抗がん剤を盗み転売

元従業員とはいえ、調剤室などに勝手に出入りして、白昼堂々と薬品を盗み出せてしまった原因は何だったのか?と考えると以下のようなことが浮かび上がります。

それは容疑者にとって非常に有利な条件・環境が揃い過ぎてしまったというのが、今回の事件で多額の被害額を生じてしまった原因だと考えられます。

  1. 他の従業員とも顔見知りで、自由に出入りできた。
  2. 卸売り業者への発注方法・受け取り方法を熟知している。
  3. 薬品の取り扱いに慣れている。

元従業員ということで、他の従業員の方も安心感から警戒を行うこともなかったと思われますので、隙を突かれてしまうと被害を防ぐのは難しかったと思います。

今回のような場合は防犯カメラを取り付けることで、在庫確認で数が合わないと気付いた際に、手違いがあったのか、盗難に遭ったのかなど、すぐに原因を確認することができます。

薬品の保管場所、人の出入りがある場所が確認できる位置に防犯カメラを設置することで、客観的な第三者の目として業務管理・防犯対策に活用できます。