【神奈川】空巣の常習犯逮捕、200件超えの犯行の手口

侵入窃盗の事件簿
2020.11.18 水曜日
【神奈川】空巣の常習犯逮捕、200件超えの犯行の手口

目星を付けた住宅にマーキング

9月12日午後6時過ぎ、神奈川県茅ケ崎市内の住居に侵入し、室内に置かれていた現金1万円を盗んだ容疑で60代の男(無職)が逮捕された。

容疑者の男は目星を付けた住宅の玄関に3つ折りにした紙片を差し込みその場を離れ、しばらく時間を置いてから様子を見に戻った際に、紙片が残っている場合は住人が不在だと判断し、犯行に及ぶ手口で窃盗を行っていた。

神奈川県内では同様の被害が200件以上発生しており、同課では同一人物による犯行として余罪の追及を行っている。

|産経新聞より引用|

空巣や泥棒は下見+マーキングで犯行に及ぶ

【神奈川】空巣の常習犯逮捕、200件超えの犯行の手口

空巣や泥棒は犯行に及ぶ前に入念な下見を行っています。

目ぼしい対象を見つけると、住人の生活パターンを時間をかけて観察を始めます。
インターホンを鳴らしたり固定電話に電話をかける、郵便物や窓(カーテン)の様子などを見るなどして、留守になる時間帯などを調べています。

同時に侵入経路や逃走経路、近隣からの見通しの悪さや窓の施錠状態・錠の形(開けやすいタイプか)といったところまで確かめています。

その上で玄関のドアやガスメーター、インターホン、郵便ポストなどに、その家の特性を示す印や記号を書き残していきます。
この印を残すことを「マーキング」といい、空き巣や訪問販売員など正当な目的を持たない訪問者が狙いやすい家であることを明示するものになります。

今回逮捕された空巣の容疑者も紙片を差し込むといった手口でマーキングを行い、犯行を繰り返していました。

主なマーキングの種類と意味
  • 【♂・M】男性が住んでいる
  • 【♀・W】女性が住んでいる
  • 【S】独身・一人暮らしの住人
  • 【F】家族暮らしで子供もいる家
  • 【老・ロ】老人が住んでいる
  • 【K・ア ・赤】子供・赤ちゃんがいる
  • 【学】住人が学生・一人暮らし
  • 【ア】住人がアルバイトやフリーター
  • 【外・中・英 etc…】外国人が住んでいる
  • 【数字~数字】平日の不在時間帯
  • 【SS】平日は不在のことが多い、土日は休みで在宅
  • 【黒いシール】家族暮らし/男性/(侵入や販売が)厳しいなど
  • 【白いシール】独身/女性/(侵入や販売の)可能性があるなど
  • 【黄色いシール】赤ちゃんがいる/(侵入や販売の)見込みありなど
  • 【〇】契約の見込みがある
  • 【×】契約の見込みが無い
  • 【△】契約見込みは五分五分
  • 【?】お金持ちや契約の可能性あり

泥棒は住宅に限らず店舗や事務所、車両などもターゲットにしています。出入口や玄関、車の目立たない箇所などでマーキングのようなものを見つけた場合、すぐに消すようにしてください。
マーキングが残ったままだと、泥棒や訪問販売員から「防犯意識が薄い」と見られ狙われやすくなってしまいます。

また、マーキングを消す前に証拠として写真を撮っておき、そのうえで近隣の警察・交番へ相談するようにしてください。

泥棒から財産を守るには敷地に侵入した際に、音や光で威嚇・発報し盗みに入られる前に追い払うことが効果的です。そのうえで防犯カメラによる監視の目があることで、犯行の抑止効果をもたらすことができます。